【考察】『国境の南、太陽の西』10個の謎を解説していく | 謎解き村上春樹

感想・書評

 

村上春樹の『国境の南、太陽の西』を読んだ。

でも、謎なところばかり。誰か解説して〜!

筆者
筆者

こんな方に必見です。
この記事では、皆が思うあらゆる謎を解き明かしていきますよ〜!

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『国境の南、太陽の西』の10個の謎を解説していく

①こんなのただの不倫小説じゃない?

あなた
あなた

お金・お酒・セックス。潔いくらいの不倫小説じゃんか..。

筆者
筆者

確かに、一言で言えば不倫小説です。

しかし不倫小説といっても、他とは一味違った「村上春樹らしさ」があるのです。

 

それは、人間の不合理さ

主人公は、島本さんを見て、理不尽にただどうしようもなく魅了されます。これを「吸引力」と表しています。

それは今の生活を跡形もなく変えてしまうほど力のあるものです。主人公はその、どうしようもない何かに振り回されるのです。

 

②この作品のテーマは何?

あなた
あなた

主人公の女関係がめちゃくちゃになるお話だったけど..。結局何が伝えたかったの?

筆者
筆者

ズバリこの作品のテーマは「孤独」「喪失」です。

不倫をしている主人公が、妻に自分の心をさらけ出すシーンです。

僕が抱えていた欠落は、どこまでいってもあいかわらず同じ欠落でしかなかった。どれだけまわりの風景が変化しても、人々の語りかける声の響きがどれだか変化しても、僕は1人の不完全な人間にしか過ぎなかった。僕の中にはどこまでも同じ欠落があって、その欠落は僕に激しい飢えと渇きをもたらしたんだ。(p291-292)

一人っ子である主人公は常に「孤独」を抱えていました。

ずっと欠落を抱えたまま人生を生きていたのです。ずっと孤独であった主人公はとてつもない飢えと渇きを感じ、それを補うかのように島本さんにのめり込んでいくのです。

 

③不倫が正当化された作品じゃない?

あなた
読者

不倫は絶対!!許されないことよ!!こんな作品ダメ!

筆者
筆者

不倫をただ正当化しているポルノ小説なんて思う方もいると思います。

村上春樹の不倫の見解はこちら。

 
恋愛小説です。主人公のワタナベは、たくさんの心の繊細な女性たちに出会っていきます。「孤独」と愛する人の「喪失」を描いています。
 

②『ねじまき鳥クロニクル』

この作品の冒頭が『国境の南、太陽の西』なんです。

『ねじまき鳥クロニクル』を執筆中に、冒頭を削除しました。『国境の南、太陽の西』はその取り除かれた部分をふくらませて出来上がった作品なのでした。